オリヴァー・トゥイスト
あぽろん社刊 チャールズ・ディケンズ著/田辺洋子訳
本訳書『オリヴァー・トゥイスト』はエヴリマン・ディケンズ版Charles Dickens, Oliver Twist ed. Steven Connor (1996) を原典とする。原作は一八三七年二月から一八三九年四月まで月刊誌『ベントリーズ・ミセラニー』に連載。連載時の正式名はThe Adventures of Oliver Twist(『オリヴァ―・トゥイストの冒険』)。 |
A5判・546頁・ISBN4-87041-565-2 2009年10月1日発行
特別価格 本体3,600円+税
第三版(一八四一)序文 第一章 オリヴァ―・トゥイストが生まれた場所、並びに彼の誕生に纏わる状況を扱うの章 第二章 オリヴァ―・トゥイストの成長、教育、賄いを扱うの章 第三章 如何にオリヴァ―・トゥイストはすんでに、油を売る暇だけはなかったろうクチにありつきそうになるか審らかにさるの章 第四章 オリヴァ―は別のクチを見繕われ、初めて世の中渡り始める 第五章 オリヴァ―は新たな仲間と交わる。初めて葬儀なるものに参列し、親方の生業におよそ好もしからざる印象を抱く 第六章 オリヴァ―はノアのおひゃらかしに業を煮やし、叛旗を翻すことにて奴の度肝を抜く 第七章 オリヴァ―は相変わらず利かん坊を決め込む 第八章 オリヴァ―はロンドンへ徒で向かう。道中、妙ちきりんな手合いの若き殿方と出会す 第九章 愉快な御老体と前途洋々たる門徒方に纏わるさらなる詳細込みの第十章 オリヴァ―は新たな仲間の気っ風にいよよ通じ、生半ならざる身銭を切ってイタい灸を据えられる。当該冒険譚において短い、ながらもめっぽう肝要な章 第十一章 警察裁判所判事ファング氏を扱い、氏が法の鉄鎚を下すやり口のささやかなお手並みを披露するの章 第十二章 オリヴァ―は生まれてこの方なかったほど手篤く扱われる。冒険譚は今一度、陽気な御老体と幼気な馴染み方に立ち返る 第十三章 一人ならざる新たな知己が才気煥発たる読者に紹介さる。連中がらみで、当該冒険譚に纏わらぬでもなき色取り取りの愉快なネタが審らかにさる 第十四章 ブラウンロー氏の屋敷におけるオリヴァ―の滞在のさらなる詳細込みの。彼が遣いにやらされし折、グリムウィッグ氏なる人物がオリヴァ―がらみで口にせし瞠目的八卦と併せて 第十五章 如何ほど陽気な老いぼれユダヤ人とナンシー嬢がオリヴァ―・トゥイストのことを目の中に入れても痛くないほど気に入っておいでか審らかにさるの章 第十六章 ナンシーによりて身柄を引き取られし後オリヴァ―・トゥイストの身に何が降り懸かりしか物語るの章 第十七章 オリヴァ―の命運は相変わらず剣呑にして、さる傑人が上京し、彼の面目が丸つぶれとなる 第十八章 如何にオリヴァ―が誉れ高き馴染み方の薫陶宜しく時を過ごせしか 第十九章 さる特筆すべき謀が論じ、決せらるの章 第二十章 オリヴァ―はウィリアム・サイクス氏の手に委ねられる 第二十一章 遠出 第二十二章 押し込み 第二十三章 バンブル氏とさる御婦人との間の愉快なやり取りのあらまし込みの。かくて教区吏とて人の子、某かの点においては絆され易きやもしれぬ旨、審らかにさるの章 第二十四章 お粗末極まりなきネタを扱うの章。されど短いそいつにして、当該冒険譚にては肝心要と相成るやもしれぬ 第二十五章 当該冒険譚はここにてまたもやフェイギン氏とその一味に立ち返る 第二十六章 舞台に謎の人物が登場し、当該冒険譚とは切っても切れぬ仲にある幾多の所業が成し遂げらるの章 第二十七章 さる御婦人を遠慮会釈もへったくれもなく打っちゃらかせし先の章の無礼を贖うの章 第二十八章 オリヴァ―の消息を尋ね、彼の冒険を仕切り直すの章 第二十九章 オリヴァ―が助けを求めし屋敷の住人方の御高誼に与るの章 第三十章 オリヴァ―の新たな面会人方が彼を如何様に思し召すか審らかにさるの章 第三十一章 伸るか反るか 第三十二章 オリヴァ―が心優しき馴染み方と送り始めた幸せな生活に纏わるの章 第三十三章 オリヴァ―と馴染み方との幸ひにいきなり待ったがかかるの章 第三十四章 今や晴れて舞台に登場す若き殿方に纏わるお披露目の詳細某か、並びにオリヴァ―の身に降り懸かりし新たな椿事 第三十五章 オリヴァ―を見舞った椿事の不如意千万な顛末、並びにハリー・メイリーとローズとの間で交わされし軽々ならざる会話 第三十六章 めっぽう短い章。してこの場にてはさして取るに足らぬように見えるやもしれぬ。が、にもかかわらず、前章の続き、並びに時満てばお目見得しよう章のてがかりとして読まれたし 第三十七章 当該章にて読者諸兄は婚姻の事例においては珍しくもなき対蹠を目の当たりにするやもしれぬ 第三十八章 深夜の会見においてバンブル夫妻とモンクス氏との間で何が持ち上がりしか詳細込みの 第三十九章 読者諸兄が早御高誼に与っている人品卑しからざる方々に改めて御登場願い、如何にモンクスとユダヤ人が奇特な額を寄せ合いしか審らかにさるの章 第四十章 前章の続篇たる奇しき会見 第四十一章 新たな発見込みの。泣きっ面にハチの向こうを張り、オドロ木もモモの木サンショの木たることを証すの章 第四十二章 オリヴァ―のさる古馴染みが天賦の才を如何なく発揮し、都大路にて公人となるの章 第四十三章 狡っこけの躱し屋が如何様に難儀に陥りしか審らかにさるの章 第四十四章 ナンシーはローズ・メイリーへの誓いを全うす刻来るも、思いを果たせぬ 第四十五章 ノア・クレイポール、フェイギンによりて密使に立てらる 第四十六章 果たされし約言 第四十七章 致命的結末 第四十八章 サイクスの高飛び 第四十九章 モンクスとブラウンロー氏は終に相見ゆ。二人の会話。そいつに水を差す報せ 第五十章 追跡と逃亡 第五十一章 一つならざる謎の種が明かされるの章。贈与財産がらみにせよ小遣い銭がらみにせよ一言の約言もなきプロポーズ込みの 第五十二章 フェイギンの今生最期の晩 第五十三章 かくて幕切れ |
訳注 地図 付録:エヴリマン・ディケンズ版序説抄訳 解説:フェイギンの分裂と破滅 訳者あとがき |